印象深いキャラ
「ゼルダの伝説 風のタクト」に登場する「ガノンドロフ」

キャラのエピソードなど
突然ですが、みなさんは今まであそんできたゲームの中でどうしても憎めない敵役を何人も見てきたのではないでしょうか。
マリオシリーズのクッパ、ぷよぷよシリーズのサタン、ロックマンDASHシリーズのボーン一家、うーん上げ始めるとキリがないですね。
そんな中で今回私が語りたいキャラクターは憎めない敵役の代表ともいえる「ゼルダの伝説 風のタクト」に登場する「ガノンドロフ」となります。
※1 以下ゼルダの伝説 風のタクトを風タクと略す
※2 名前の曖昧さを避けるため風タクの主人公はリンクと記す
1.人物
ゼルダシリーズのラスボスとしておなじみのガノンドロフ。
百年に一度しか男が生まれないという砂漠の民ゲルド族の王であり、シリーズを通してみどり豊かなハイラルの大地を我がものにせんと悪謀のかぎりをつくす野心家である。
風タクではそんな彼の野望の動機について触れることができます。

2.彼の行動について
さて本題ですが、風タクのガノンドロフがなぜ憎めない悪役であるかをご説明しましょう。
神々のトライフォースを始め、時のオカリナ、ティアーズオブキングダム、etc.のガノンドロフ/ガノンはハイラル略奪の邪魔をする者は女子供であろうと容赦なく排除し、敗れ去って封印されるも復活した暁にはハイリアと賢者達の一族を根絶やしにしてやると意気込むような男である。野望を達成させるための手段といい、憎しみのこもった復讐心といい、根っからの悪役と呼ばれるにふさわしい性格をしてますね。

では、風タクのガノンドロフはどうでしょう。
ハイラルを手に入れる野望こそ揺るがないが、彼の性格が穏やかになった、丸くなった、まるで悟りを開いたかのようだ等という声が上がっております。
その訳については作中の彼の行動を見れば解るかと思います。

※以下ネタバレ注意
・ガノンドロフの手に落ちてしまったゼルダ姫、時オカの時と同様身柄を拘束されている...と思いきや無傷な上、ゴージャスなキングサイズベッドで寝かしつけられている

・リンクを殴り倒すもトライフォースを呼び起こすため、「案ずるな、殺しはせん」と言い、身の安全を保障する

・ハイラル王にトライフォースへの願いを横取りされるが、その願いを阻止しようとしたり、願いを奪ったハイラル王に対し恨みを晴らすといった描写が一切描かれていない

・それどころかハイラルが浸水し始める最中、ガノンドロフはその場で立ち尽くし大声で笑い出す(上空からは大粒の涙を表すかのように海水が流れ落ち、この時のガノンドロフは何もかも失ったことにより泣き笑いしているようにもとらえられる)

・ガノンドロフの野望が潰え、最早リンクもゼルダも生かしておく必要がないはずなのに彼らの未来・希望がトライフォースに値するかを確かめるように戦闘を仕掛ける

・最終局面では魔獣化した「ガノン」としてではなく、人間姿の「ガノンドロフ」として、育て親であるコタケとコウメの名が刻まれた双剣を使い、故郷で教え込まれたゲルド式の二刀流技でリンク達に挑む

・光の矢で攻撃してくるゼルダに対し、ご丁寧に刀をしまい素手で裏拳打ちし、彼女を殺すことなく気絶させる

・マスターソードで封印される際、時オカ時代のように復讐の言葉を残すのではなく、笑みを浮かべながら「風が・・・吹いて・・おる・・」と言い残す

3.名言の考察
風タクのガノンドロフといえば心に刺さる名言をいくつか発言しておりますが、ここでは3つほどピックアップし、彼の発言に対する考察をしていきたいと思います。
「ワシは、この風が欲しかったのかもしれぬ」

ガノンドロフの生まれ故郷は天候の激しいゲルドの砂漠。日があるうちは灼熱の風、月が昇れば荒涼の風、砂漠であるゲルドでは風が死を運んできたとリンクに伝えるガノンドロフ。
それに対し、緑豊かなハイラルの大地では、風は死とは別のもの運んでくる。ガノンドロフにとって気候に恵まれたハイラルに吹く風は...まるで生を実感できるものだったのではないでしょうか。
ただでさえ男性が100年に一度しか生まれないゲルド族に対し、追い打ちをかけるかのように最悪な天候が日夜ゲルド族の民を苦しめる。ガノンドロフの背景や発言から察するに、彼はゲルド族の王として、自分の民を絶滅から守るため、ハイラルを欲しがっていたのではないでしょうか。
しかし、幾度もの封印と復活を続けるにつれ、いつしか彼の狙いはゲルド族の幸せではなく、ハイラルの大地その物に固執するよう移り変わってしまったのではないかと考えられる。ガノンドロフが支配してきたゲルドもトライフォースをめぐる戦いに幾度となく巻き込まれ、ついにはトライフォースの神々が引き起こした大洪水によって今やハイラルもろとも深い海の下。守るべきゲルドの民はもういない。
ガノンドロフが「ハイラル」が「欲しい」ではなく、ハイラルの「風」が「欲しかったのかも」しれぬと呟いたことにはそういった意味が含まれていると私は信じています。
「わからぬのか?お前たちは・・・神に滅ぼされたのだ!!」

寝かしつけたゼルダ姫の額に掌をかざし、彼女の夢を覗くガノンドロフ。そこには海、海、海、見渡す限りの海、魚も取れず泳ぐこともままならない海が広がっていると彼は話します。海上には漂う木の葉のような数えるばかりの島しか残っていなく、あとは周り一面の「海」である。
ガノンドロフはまるで「海」を「死」に連想させるかのように語ります。そしてガノンドロフにとって「死」と言えばゲルド砂漠の「風」に繋がるわけです。つまり、風に苦しめられてきたガノンドロフと海に苦しめられてきた島の住人は同じような境遇にいるとガノンドロフは訴えかけているのです。
ゲルドにいた頃のガノンドロフもゲルドの民は神に見捨てられた、神に滅ぼされたと思っていたことでしょう。故に彼はその気まぐれである神に係る者達、言うなればトライフォースの関係者(ゼルダ、リンク、賢者達、etc.)に対しあれだけの復讐心を燃やし募らせてきたのではないでしょうか。
ただし、ゼルダ姫とリンクは新しい世代の子供であり、海こそが彼女たちの故郷であり、冒険するための希望である。そこがガノンドロフとゼルダ達の違いなんでしょうかね。
「風が・・・吹いて・・おる・・」

封印させる間際に言い残した彼の最期の言葉。トライフォースもといハイラルをめぐる途方もない戦いの因果に疲れきったかのような薄ら笑いで封印を受け入れているかのように伺える。
風が吹いている・・・つまりガノンドロフはこれでようやく因果から解放され、「死ぬ」ことができるのです。正確には死んだのではなく、改めて封印されたというべきですが、その証拠に風タクの世界線ではその後復活を果たしていないみたいなので、そういうことなのでしょう。
心のどこかで満足しながら封印された彼に対し、多くのゼルダファンは全ゼルダ作品の中でも最も幸せな最期を迎えたガノンドロフだと言われていたりします。
4.まとめ
風タクガノンドロフの哀愁漂う紳士っぷりな行動と名言の数々!
こんなの憎めないに決まってるだろォ!
むしろ全ゼルダシリーズで一番好きなキャラだわ!ヾ(*゚∀゚)ノ
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っと失礼、つい心の声が漏れてしまいました。
えー、いかがだったでしょうか。
長めの記事になってしまいましたが、少しでも皆さんに風タクガノンドロフの魅力を伝えられたのではないかと思っております。
ゼルダの伝説 風のタクト HDはまだ手に入りやすいWii Uで遊べますので、皆さんも興味がありましたらぜひ遊んでみてください!
(実況動画を漁って色んな人の反応や感想を見聞きするのも楽しいよ!)
