ファイナルファンタジータクティクス(以下FFT)について

知らなくて良いッ！！(やけくそ

と言うのもあんまりなので、簡単に説明すると、オウガシリーズというレトロゲーから、FFの看板を背負って派生したシミュレーションRPGです

もしくはみんな大好きFF14のイヴァリースと言う世界でのあれやこれやです

ゲーム的にもシナリオ的にも語る事しかないので、そうします

作りこまれた世界とキャラクター

は、どうでも良いです（よくない

FFと言うと、さぞ中高生にウケのよさそうなイケメンやカワイコちゃんが出てきてワチャワチャ、と想像しがちですが、FFTは違…違いませんけど、一味かそのくらいは違います

華々しい事も良い事もなく、常に曇天のような雰囲気でストーリーも進んでいきます

どうにも薄暗い感じなんですが、それがまた雰囲気あって良いんですよね

まず本来ダブル主人公だったそうなのですが、納期か容量か製作者の都合かはわかりませんが、片方のみを主人公として描いています

文字通り、このゲームはファンタジー世界で持つ者と持たざる者が交錯し、そのどさくさで復活しようとする怪物の退治を

する、と言う話なんですが、持つ側であるラムザ・ベオルブくん（主人公）の青春を描いたストーリーとも言えます

ラムザくんは名門・ベオルブ家の三男で、そらもう恵まれた男です

妾の子（庶子）ではありますが、容姿に優れ、人品に優れ、兄弟仲も（見た目は）悪くない

そこに父親はディリータくんとティータちゃんと言う平民の兄妹を保護して連れてきます

兄たちと年の離れた庶子であるラムザくんに、友や腹心を作ってやるとか言った心づもりだったのでしょうか、父親はすでに病没した故人なので知る術はありません

成長した2人は、士官学校でも仲良く過ごし、若者らしい青春を送るのでしょう

そこに、貴族がおさめる世に異を唱える骸旅団(むくろりょだん)と言う義賊(テロリスト)の捕り物に加われと、ラムザ達学生は要請され…物語はそんなところから始まります

イヤな予感がする人は鋭いです

平和なまま終わってはゲームにならないと言うのも確かですが、それ以上にロクなことがない

4章構成でやりこみ要素まであるゲームであるものの、油断していると記事タイトルである

M「神は平等のはずだ！そんな事言う訳がない！」

こんな言葉（おおまかなセリフです）を1章と言う序盤で没落貴族から叩きつけられて泣きを見ます

それが魅力と言えば魅力の一つではありますが…

慣れるとドラクロワ枢機卿の「それがたとえ妾（めかけ）の子だとしてもね…」と言うセリフに、相当な味わい深さと面白さを感じるはずです

このゲーム、基本的にRPGのスタンダードな攻略法である、レベルを上げて殴るが通じません

こちらのレベルが上がると敵のレベルも上がるからです

何も考えずに突っ込むと敵にボコられて「

という悲鳴とともに即死します

既プレイの方なら理解できる事を言うと、

リオファネス城のウィーグラフ

などの難所や、詰みかねないポイントもあります

逆に言えば、システムを理解し、上手く利用してやれば、こちらの好き放題にできるという、素晴らしいゲームです

高低差無視で高所にいるボスに接近し、いきなりブン殴って即死させると言うのはその最たる物です

高低差無視ザルモゥ

てきとうなジョブでレベルを上げてはいけません

重要ステータスのSPEEDやAT（物理攻撃力）・MT（魔法攻撃力）の成長が鈍ります

もちろん、育成が足りないなら足りないで戦術は星の数ほどありますが…

具体的に言うと、3章以降は「エール」、4章以降は「さけぶ」で好き放題できます

で敵をバッタバッタと料理しましょう

ひとつだけ言わせてもらえるなら、

ファミ通の攻略本を信用してはいけません

そんなゲームがほんとうに面白いか？と言えば、面白いです。

当時キャーキャー言われていたFF7のクラウドくんがゲスト出演したり、先ほども述べたとおり、やりこみや寄り道も楽しくできます

近年ではやりこみとか寄り道なんか当たり前のように存在しますが、どこか「やらされている感」もあります

しかしこのゲームでは、FF6やクロノトリガーなどと同じように、寄り道をしたくなる、つまり本題から外れるのが楽しすぎるのです

「おおシモ～ヌ、ウヴァテュジュテ～～～ム、ケスコンヴァフェ～ルドゥマ～ン」

（訳：シモーヌ、（君が）どこへ行こうとも愛しているよ、明日はどこへ行こうか？）

これは僕が突如発狂した訳ではなく、サウンドノベルの一部です

寄り道や、やりこみとはそういう事です

このFFTには仲間を冒険に派遣したりすると、遺跡など（過去FFの建物とか…）を見つけてきたり、お宝を見つけてきたりするのですが、その中に書物も存在し、

なんとそれを読むことができます

もあり、マジで本編そっちのけで遊んでしまう事うけあいです

本編そっちのけと言えば、寄り道をしないとクラウドにも会えないし、ラムザくんの名言である

「ムスタディオをやっつけろ♡」

が見れないので、やっておくことをオススメします

本筋などどうでも良くなるのが偽らざる気持ちです

それらを終わらせるころには、プレイヤーもキャラクターも育ち切って、どんな敵も楽勝でひねり潰せるでしょう

そうやってこの世界を堪能していると、テキストの味わい深さや、詠唱のカッコよさも目について来ます

「天の願いを胸に刻んで心頭滅却！聖光爆裂破！」

「身の盾なるは心の盾とならざるなり！油断大敵！強甲破点突き！」

は一度は口にしてみたい日本語ですし、

「か～え～る～の～き～も～ち～！トード！」

は、いかにも「らしい」詠唱でなるほどなーとなります

最終的に最も使う魔法（？）はホーリーとなるでしょうが…

エンディングと言えばハッピーエンドが筋と言うものですが、このゲームには、そんな甘っちょろいものはないですし、何度も見返したくなるような展開に満ちています

一度クリアした人間ならば、よほど肌に合わなかったとかでない限り、このゲームのストーリーやゲーム性、キャラクターの虜になっているはずです

FFTにはゲームボーイアドバンスにもFFTアドバンスと言う作品が2作出ており、それにもそれならではの面白さがありますので、ぜひぜひプレイしてみてください

PSPリメイク版の獅子戦争はオススメはしません

記事：水島晶（みずしま あき）

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