本当はファンからも好評な前作『ヴァルキリープロファイル』の記事を書くのが良いが、あえてこちらの『2』の記事を書くことにする。相変わらず面白い戦闘システム＋α『VP』の戦闘システムは○・△・□・✗ボタンにキャラを配置してそのボタンを押すことでキ

本当はファンからも好評な前作『ヴァルキリープロファイル』の記事を書くのが良いが、あえてこちらの『2』の記事を書くことにする。

相変わらず面白い戦闘システム＋α

『VP』の戦闘システムは○・△・□・✗ボタンにキャラを配置してそのボタンを押すことでキャラ固有の技を繰り出していくシンプルな戦闘システムだ。キャラの攻撃を連続で与えることで「決め技」ゲージが貯まり、100溜まったらキャラ固有の「決め技」を繰り出せる。

キャラクターも防御不可能かつ決め技の大魔法が強力な「魔法」キャラ、通常技の性能がめちゃくちゃ強いキャラ、決め技がめちゃくちゃ強いキャラ、キャラの造形はカッコいいのに決め技がクソ弱いおもしろキャラ、など個性豊かで飽きさせない特徴的なバトルシステムは今も尚人気だと思われる。

そして今作『2』にはそのシステムに

SLG的な「移動」という概念やモンスターの「部位破壊」という要素が加わり

前作よりも更に奥深く面白いものに仕上がっている。更に決め技の演出をカットできるようにもなっているのも嬉しい点である（「てめぇの技も見飽きたぜ」がなくなる）。『VP』といえばダメージのインフレがすごいのも特徴であるが、それは今作『2』にも受け継がれている。キャラクターをかなり強化すれば一撃で5桁以上のダメージを出すことも容易である。

『スターオーシャン』や『VP』のトライエース作品を愛する者ならば、本編クリア後の隠しダンジョンからが始まりと言っても過言ではないだろう。今作『2』も前作に続きやりこみ隠しダンジョン「セラフィックゲート」が登場する。この隠しダンジョンでは本編で使えなかったキャラも使えるようになり夢のようなパーティが組める。例えば「ヴァルキリー・レナス・アーリィ・シルメリア」戦乙女パーティなど、夢のようなパーティを組めるのも楽しさの1つ。さらにここで本編で入手できるものより遥かに性能が高い最強装備が手に入ること、最強の敵(ハムスターなど)や、トライエース作品おなじみの隠しボス「ガブリエ・セレスタ」「イセリア・クイーン」が出る、周回で敵が強くなっていく、などやりこみ要素が豊富である。あとネタとかメタ要素が随所にちらばっている。本編ストーリーをネタ的に面白がるコボルト劇場は必見。また、本編でもそうだが隠しダンジョンのレザードは相変わらずキモい（褒め言葉）。

光子アクションが前作に負けず劣らず面白い

前作『VP1』にはダンジョン攻略において晶石アクションという特殊なものがありました。敵に当てると敵が晶石化して足場に出来たり、晶石を壊してその破片を足場に出来たりとかなり応用が利くアクションになっており、単調なダンジョン攻略を面白くしている。

『VP2』はその晶石アクションが光子アクションとして進化している。今回は「光子」を飛ばして、その

光子を物体に当てるとその物体と自分の場所を入れ替える

というアクションになっている。特に隠しダンジョン「セラフィックゲート」には、この光子アクションを上手く使わなければ絶対に取れない宝箱があるので、それを取れたときはマ○オとかのアクションゲームをクリアしたときくらいの達成感がある。

エインフェリアにストーリー性がなくなったのは微妙

さて、今作『VP2』は前作『VP1』よりも世間の評価が低いとされている。それは戦乙女が地上の英雄ことエインフェリアをスカウトするわけだが、その際に語られる

エインフェリアのバックストーリーが今作『VP2』にはない

からだ。テキストベースでは語られるものの、実際にゲーム中で描かれはしないので愛着などとんと起こらないし、そもそもエインフェリアがいなくてもさほど問題ない（強いやつももちろんいるが…）。加えてエインフェリアは「解放」することでキャラクターのステータス成長アイテムになるため、最終的にはドーピングアイテムのためのキャラクターと認識してもいいくらいである。

テキストベースで語られるストーリーがちょっとおもしろいだけに惜しいとこである。

悪い所はあるがスルメ的おもしろさがあった、リマスターしてくれ

ということで前作『VP1』よりは評価が低いが、それでも『VP2』にしかない面白さは確かにあったのでぜひともリメイクとまでは言わないので、現行のプラットフォームで出来るようにリマスターしてほしい。「PS2」でしかできないのはあまりにももったいなさすぎる。どうかお願いしますスクエニ様。

非常に惜しい作品だった『VP2』