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元祖はFC用ソフトで複数ハードでリメイクされているが今回はSFC版を。十六歳になった主人公はかつて魔王バラモスを倒す旅の途中で命を落とした父オルテガの跡を追い魔王バラモス退治に向かう、というドラクエらしい王道のストーリー。主人公は名前だけでなく性別も選択可能で冒頭に性格診断もあり、プレイヤーの分身感が強い。パーティメンバーも自分で決められて剣士や魔法使いといったオーソドックスなものから商人や遊び人のような一風変わった職業もありプレイヤーの好みや個性が出る、またSFCからは新職業の盗賊が追加された。SFCのドラクエシリーズとしてはⅤ、Ⅰ+Ⅱ、ⅥときてⅢと続いたが、集大成とも言うべき完成度でグラフィック、演出共に洗練されている。その後に出たDQⅢもFC版の直接リメイクというよりもこのSFC版を元にしているものがほとんどなので、DQⅢの完成版と言うべき名作。

何度もリメイクされる不朽の名作

ドラゴンクエストIII そして伝説へ…

任天堂とスクウェアの共同制作でRPGになったマリオ。いつものようにクッパにさらわれたピーチ姫を助けるためにクッパ城を攻略していくマリオ、クッパを倒してハッピーエンド…とその瞬間巨大な剣がクッパ城に突き刺さって…というお約束の展開を上手くズラしたストーリー展開。シンボルエンカウント式のRPGなのだが、マリオらしくジャンプで敵を回避出来たり、一部のダンジョンなどではアスレチックのようになっている。また戦闘時にもタイミングよくボタンを押すことでより強力な攻撃や追加効果が発生するなどアクション要素が多い。RPGとして決めるところはしっかり決めつつもマリオらしさも忘れない遊び心満載の名作。

RPGやり尽くした人もやったことない人も

スーパーマリオRPG

同名の玩具のゲーム版。主人公がビーストシューターのチャンピオンであるビーストキングを目指すというホビーゲームらしいオーソドックスでシンプルなストーリー。販売時点で発表されていた全ビーストの実装、おはじきのように相手を弾いてステージ外に落としていくバトルモードやスーパーカー消しゴムの様にコース一周の速さを競うレースモードの両方で遊べるなど、玩具を丁寧にゲームに落とし込んでいる。逆に商品化不可能なデザインのオリジナルビーストや、カットイン付きでアタック・ディフェンス・スピードのタイプ変化や相手のHPをゼロにするまて戦うデスバトルモード等、ゲームならではの要素や演出も多々実装されている。ホビーで世界を救うような大きな規模のことは起きない、ワールドマップが街一つに収まるほどコンパクトな世界観だがボリューム不足な感じはしない良作。

ヒロイック消しピン

ビーストシューター めざせ闘獣王

原作十六巻前後で登場したボードゲームを元にした作品、実際にアナログのボードゲーム化もされているがデジタルになったことでより遊びやすくなっている。遊戯王OCGのカードをモチーフにした駒も多く、対戦キャラとして遊戯や海馬と言った有名キャラだけでなく原作のどこに登場したかもわからないようなコアなキャラも含めて九十人以上登場しているなど、原作ファン向けの要素も多い。サイコロを三つふり、二つ以上召喚マスを揃えることでモンスターを召喚しステージを広げて同じくサイコロで出た移動コマンドや攻撃コマンドを駆使して相手のマスターを撃破すれば勝利というルール。全ての行動がサイコロの出た目に左右されるというシステムの都合上運が絡むが、デッキ作りから振るダイスの選択など色々な戦略を取ることが出来るので遊びがいのある作品。

遊戯王だけどボードゲーム

遊 戯 王ダンジョンダイスモンスターズ

スミソニアン博物館東洋研究第三主事の東洋研究家であるP.H.チャダ氏の書いた「Far East Of Eden』を原作とした(というていの)RPG、西洋人の想像する誤った日本観をテーマとした東方の国ジパングを舞台としている。地獄門に封じられていたニニギの封印が解かれ地獄の軍団の手によってジパングを守護する神獣たちが封印されてしまう、永遠の火の意思によって選ばれた火の勇者ヒガンはジパングを救う旅に出る、というストーリー。今作の最大の特徴はパーソナルライブゲームシステム(PLGS)というゲーム内にカレンダーと時計を搭載し現実と同じ様にゲーム内の時間が経過し店舗やイベントが連動するというもの。王道一本道なシナリオながら様々なところに遊び心溢れる一作。

リアルタイムで旅するオリエンタルなRPG

天外魔境ゼロ

「十五少年漂流記」「海底二万哩」などで有名なSF作家、ジュール・ヴェルヌの作品をモチーフとしたテーマパーク「ヴェルヌワールド」で発生したロボットの暴走に巻き込まれる少年たちを描いたRPG。一本道なシナリオだが各作品がモチーフのエリアは変化も大きく、SF小説を読むようなストーリーで退屈しない。一方戦闘のテンポが悪いなど粗削りで大味な点もあるがそれが気にならないほどにシナリオと世界観の作り込みの素晴しい名作。

2028年が舞台のジュブナイルRPG

Verne World

雨宮慶太、篠原保、阿部統、後藤次利、浦沢義雄という豪華なスタッフ陣の送る超個性派RPG。捨てられた子犬が自分を拾ってくれた恩人の少女を助けるために奮闘する、と書くとありがちなあらすじだが、いざプレイすると常識から外れた癖とアクの強いキャラと展開のオンパレード、最後までそれが続く徹底ぶり。浦沢ワールド全開の癖の強いシナリオは人を選ぶが、ハマる人にはとことん刺さる名作。

褒め言葉としてバカゲー

PAL 神犬伝説

原作は田島昭宇の人気漫画のゲーム化、ストーリーはオリジナルなので原作未読、前作未プレイでも楽しめる作品となっている。異世界転生的なストーリー、オート戦闘システム、コナミ矩形波倶楽部によるBGM、主人公をはじめ魅力的なパーティキャラクター、王道と個性を揃えたオリジナリティ溢れる作品。

黒尾ユーイチ＠星乃すな