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SFC後期の名作RPG。園児がごきんじょのトラブルを解決していく、よいこのこころとゆうきの物語。本作はとにかくかわいい。作り込まれたごきんじょとキャラクターたちがとても魅力的だ。セリフひとつひとつにもこだわりが見て取れる。Motherシリーズが好きな人ならきっと気に入るだろう。BGMも非常に良い。平日は幼稚園で能力を上げ、週末に冒険をするスタイルで、毎週毎週、個性的な冒険が待っている。主人公が幼稚園児なだけに話のスケールはごきんじょスケールだが、ときどきハッとさせられるような深い、本質を突いたエピソードもある。一見してかわいいのだけれど、かわいいだけじゃない、芯の通った硬派な部分を併せ持つ傑作と言ってよいだろう。ちなみに、私のお気に入りはドクターです。

かわいいだけじゃないRPG 

ごきんじょ冒険隊

昔の作品をレビューしても良いって聞きました。
太古の昔、みみぴさんレビューキャンペーンに参加してました！

本作は子供たちが力を合わせて頑張る話です。私はこの手のジュブナイルが大好きでね、ゲームで言えばMotherシリーズとか、映画ならホームアローンとか。12人の少年少女が崩壊した世界で日本横断の旅をする、笑いあり涙あり、謎が謎を呼ぶアクションアドベンチャーです。作風はコロコロのテイストで、対象年齢は小学生ですが、大人も十分に楽しめるジュブナイルに仕上がってると思います。難易度も控えめだよ！イラストレーターの竹さんが描くビビッドで可愛らしいキャラクターたちが、豪華声優陣のボイスでわちゃわちゃと、喧嘩したり仲直りしたり、恋バナしたり。そんな彼らの旅を見守ってみませんか？体験版でゲーム冒頭のデスゲーム編をプレイできますが、作品全体から見るとこのデスゲーム編はだいぶ異質なので、作品のお試しである体験版としては適切でないと感じました。そのため、星ひとつマイナス。

子供たちが世界を救う話

ワールズエンドクラブ

本作は地下都市を舞台に、主人公のリュウとニーナが地上を目指す話である。大昔になんやかんやがあって、人類は地下に引きこもっていて、地上に出ようとするものは異端として処刑される、そんな世界で、リュウは自分の命を救ってくれたニーナの命を救うために彼女を地上に連れていくことを決意する。竜の力を借りて。人類すべてを敵に回しても。このゲームはクリアするまで本当に大変だった。本作でもっとも特徴的なのは、Dカウンターで間違いない。主人公のリュウは竜の絶大な力を使うことができるが、その代償として竜との同化がすすむ。Dカウンターはその同化率を表していて、0%から始まって100%に達するとリュウが竜となってゲームオーバーとなる。この値を減らす方法はない。時間経過で勝手にじわじわと上がっていくし、竜の力を行使すればガツンと上がる。竜の力は非常に強力な切り札で、使えばどんな敵にも必ず勝てるが、前述の通り、Dカウンターを上昇させる。なので、使わず温存したい。温存したいが、雑魚も強ければボスも強い。使わず全滅か、使って竜になるまでの残り時間を減らすか、その選択を常に強いられた。全滅時のデメリットは大きい。全滅するとセーブポイントから再スタートとなるが、多くの場合、最後にセーブしたのは何時間も前だったりする。なぜならセーブするには希少なアイテムが必要で、たまにしかセーブできないから。つまり、竜の力は、もう一度やり直すという何時間分もの時間とトレードオフなのだ(ちなみにゲームの中断はいつでもできる仕組みがある)。そうして、竜の力を使いすぎてDカウンターがどうしても100%になってしまうとどうなるのか。『詰み』である。オープニングからやり直すしかない。このような尖ったゲームデザインは、万人向けではないが、私には良く刺さった。ラスボスまであとどれくらいなのか、限られた切り札をあとどれほど温存すべきなのか、残りが読めない中でDカウンターをやりくりするのは苦しく、不安だった。しかし、その感情こそがゲームの中のリュウやニーナが感じている感情であり、彼らもまた遠い地上までの旅路のなかで先を見通せない不安と次第に追い詰められていく苦しさと戦っているのだと気がついたのだ。神ゲーである。私はあまり感情移入するタイプではないが、本作ではどっぷり浸かった。同じ苦楽を共にしたと感じたから。万人向けではないが、未プレイの方は是非攻略を見ないで、苦しみながら遊んでほしい。そして、クリアしたときの達成感や開放感を味わってほしい。できるものなら記憶を消して、私ももう一度初見プレイをしたい。ちなみに、全滅したり詰んだりしたときは強くてニューゲームで最初からやり直せる。やり直したときだけ発生するイベントシーンもあるから、やり直しは織り込み済みのゲームデザインなのだろう。やり直した部分は何が起こるかわかる分だけ難易度が下がるので、何度かやり直せばクリアは誰でもできると思う。その点もよく出来てる。

リュウたちの苦しさを追体感するRPG

ブレス オブ ファイアV ドラゴンクォーター

1991年発売のFC用ソフトで、ジャンルはRPG、すごろくの名を冠してはいるが１人用ゲームで、王国に集う4人の冒険者のなかから1人を選び、5つのステージをクリアしていくといったゲームだ。本作はタイトル通り、すごろくがモチーフとなっていて、ステージマップはすごろくのマップ、ダイスを振って出た目の分だけ進み、進んだ先でイベントや戦闘を行う。戦闘は敵との一騎打ちで、ここでもダイスを使う。互いにダイスを投げて、目が大きい方が一方的に攻撃し、先にHPがなくなった方が負け。ステージの最後にいるボスを倒せばステージクリアで、王国に帰還する。戦闘に勝ってレベルアップしたり、戦闘で得たお金でアイテムや装備を整えたりと、RPGしている部分もしっかりあって、すごろくモチーフの奇抜な見た目とは裏腹に意外とよくできている。難易度は高めに感じるかもしれないが、ファミコンソフトはこれくらいが通常運転である。当時としては斬新な作風で、何なら今見ても斬新だ。ダイスの目次第で様々なドラマが生まれる。特にドラマティックなのが戦闘時にダイスマンを呼び出すときで、ダイスマンは自分の代わりにダイスを投げてくれる謎の生き物だが、これまた呼び出すときのダイスの出目次第で、ポンコツすぎる１号から超絶頼れる６号まで、誰が来るかわからない。６号が来れば勝ち確みたいなもんだが１号が来てしまえば格下の敵相手でも全滅し得る。そのギャンブル性に脳がシビれて、重要な局面ほどつい呼んでしまうのだ、ダイスマンを…！そんなギャンブル大好きっ子も、そうでない子も、ダイスが全てを決めるこのRPGをぜひプレイしてみてほしい。あなただけの冒険が、そこにある！ちなみに、女の子モンスターが可愛かったりちょっとセクシーだったりと、小学生的には少しドキドキした。なお、BGMは良い。余談ではあるが、当時、私を含めた小学生男子の間ではエスパークスの文房具が流行っていた。詳細は割愛するが、エスパークスのノートには時には１ページ全部を使ってすごろくマップが描かれることがあり、そのことと本作の影響を受けて、私もよくノートに自作のすごろくマップを描いたものである。

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