勇者のくせになまいきだ：3D

ややっ、このページをご覧になっているという事は画面の前の貴方様は、もしや破壊神様志望の方でいらっしゃいますか！？今ちょうど破壊神様が帰ってしまいまして、この魔王ひじょーに困っていたところでございます。まさに渡りに船！さぁ、私と一緒に生意気な勇者どもをひねりつぶして世界を征服しましょうぞ！破壊神様！！　と言う訳で、この世界で唯一土を破壊することができる破壊神（ツルハシ）として、地下に蟻の巣のようにダンジョンを構築し迫りくる勇者たちを撃退していく………タワーディフェンス？シミュレーション？パズル？そんな感じのゲーム。ハードはPSPの為、今やるならエミュレーターが確実。シリーズ3作の3作目だが、自分が一番初めに触れた勇なまであり1と2をクリアして尚3が好きなので3でレビューを書くことにする。とは言え3独自の要素に触れる予定はあまりない。　ゲーム開始直後はダンジョンは土で埋まっており、そこから好きに土を掘ってダンジョンを形成し、魔王を捕獲しに侵入してくる勇者を撃退するゲームであるのは先述の通り。だが破壊神たるプレイヤーはツルハシなので、土は掘れても魔物を生み出すことはできない（極一部の例外を除く）。ではどうやって魔物を生み出すのか。答えは簡単、土を掘るのである。土の中には養分や魔分といった栄養素を含んだ土が存在し、その土を掘ることでそこから魔物が生まれてくる。生まれた魔物は自らの意志で行動し繁殖し、外敵が来ると攻撃を行う為、それを活用して勇者を撃退するのである。　と、こう書くと恐ろしく簡単なゲームに思えるが、その実非常に難易度が高くまた奥が深い。その最大の理由は養分と魔分にはレベルが存在し産まれてくる魔物も違うのだが、そこには食物連鎖のピラミッドが形成されている事にある。Lv1の土からはLv2の土から生まれてくる魔物の餌となる魔物が、Lv3の土からはさらにその魔物を喰らう魔物が…という感じ。そしてこいつらは生きているため、なんとエサがなくなると餓死するのである。勇者が現れずとも、戦う事すらも無く。その為、自軍を強くするぞー！と意気込んで強い魔物を生み続けると、あっという間にダンジョン内の食料が枯渇しその強い魔物も餓死し、待っているのは誰も居ないただの穴である。当然勇者を攻撃する者もいないため、そのままゲームオーバーである。　他にも、基本的にはダンジョンは狭い通路である方が有効な場面が多いが、魔物を生む為には土を掘らなくてはいけないため勇者撃退後の空となったダンジョンをどう補填するか…等、悩みの種は尽きない。　このゲームの開発コンセプトでもあるのだが、つまりこのゲームの本質は勇者を撃退することではなく、生態系を構築し維持管理をすることにある。そういう視点で見ると勇者は台風のような災害の擬人化とも言える。破壊神　とは。　アクション要素は皆無でボリュームも3Dは3ステージ+αと数字の上では余り多くは無いが、その難易度と奥深さから決してボリュームが少ないと感じる事は無いだろう。物語もコミカルでビジュアルも可愛げがあり、手にも取りやすい。特に3DのEDのドット絵アニメーションとラスボスのBGMは必見＆必聴。ドットのクオリティではない。1も2も3もPSPである為今プレイするのはエミュレートするにしても少し大変だが、その価値は十二分にあると断言できる。さぁ破壊神さま、今こそセカイをセイフクするのです！！「やっぱり世界は＊＊しい！」

勇者のくせになまいきだ：3Dの評価・評判レビュー

破壊神様！今こそ世界を征服するのです！地下から！

メレブ＠星乃すな