桜川モナミさんに教えたいのはボクらの太陽！頑張って書きました…！これは心に刺さるはず！

https://mygame8.jp/games/campaign-all/6792bad7287362574410

ここに1つのゲーム攻略本がある。その170ページを開いてみると、何故か映画の解説が細かに記されている

『ボクらの太陽』攻略本より。筆者撮影

【攻略本から抜粋（24/04/10撮影）】

幼い頃、この攻略本が導く"ディープな"映画の世界に惹かれた

そして、この本を入口に、20年経った今でも週に何本か観る程度には、映画はボクの人生にとって大事な趣味となった

『ボクらの太陽』というアイディアの本質

この本は、『ボクらの太陽』（以下、ボクタイ）という 2003年7月17日に発売されたGBA用ゲームの攻略本である

ボクタイというゲームを最も特徴づける要素は、「実在の太陽の光を、ゲーム内エネルギーに変換して利用できること」にある

この表現に特に誇張はないように思う

ゲームカセット本体に搭載された「太陽センサー」が太陽光の有無、さらにはその強弱を感知することで、主人公・ジャンゴにエネルギーを与えることが出来る

このエネルギーは敵を倒す上での基本的なリソースとなるため、ゲームを進めていく上では、太陽の光がないと進めないようになっている

太陽センサー

【カセット上部の黒い部分が太陽センサー（24/04/10撮影）】

さらに、例えば強い太陽光ならば、エネルギーをチャージするスピードが速くなる、敵に与えるダメージが大きくなる、といった変化も起こる

太陽エネルギーで戦う様子

【太陽エネルギーで敵と戦う様子（自身のプレイよりキャプチャ）】

ボクタイの魅力は太陽センサーがもたらす特別なプレイ体験であることは疑いないものの、「アイディア一発勝負」だけでない点にもご注目頂ければと思う

ご紹介が遅れたものの、ボクタイは『メタルギアソリッド』シリーズや『DEATH STRANDING』で知られる、小島秀夫監督作品の1つである

小島監督のゲーム作品は、スニーキングのような独特なプレイング要素に加えて、体験を支える物語への評価も高い

GBAという（現代に比べれば）制約が多い中で、断片的なテキストから滲み出てくるキャラクターの背景や関係性、そしてその結末...など、ボクタイは「お話」として十分に面白い

ストーリーシーン

【あるストーリーが進むシーン（自身のプレイよりキャプチャ）」】

今でも、ボクタイのファンアートがSNSに投稿される様子がしばしば確認できる

これは恐らく、ボクタイが「太陽を使ったゲーム」に留まらず、「太陽を起点としたゲーム」になっているため、人々の記憶に残る名作となったからではないか

小島監督のインタビューによれば、本作は先ず「太陽ありき」。太陽というリアルかつ不安定な要素をゲームに取り込むために、ゲーム性だけでなくストーリー、キャラクターがつくりこまれている

ボクタイを、ただの「太陽ゲー」と思うなかれ。その本質は、実在する太陽をゲームにどのように落とし込んだら面白いか？を深く追求した点にある

冒頭で紹介した攻略本に映画の情報が含まれているのは、ボクタイを描くにあたって小島監督が様々な映画から影響を受けているからである

主人公の名前や「棺桶を引きずる」といった独特なアクション、ステージやキャラクターの造形に見出される要素...など、挙げればキリがない

棺桶を引きずる

【棺桶を引きずるシーン（自身のプレイよりキャプチャ）】

中でも、ボクタイを構成する要素として西部劇が外せないことは、小島監督自身もインタビューで語っている

ちなみに、残念ながらボクタイに直接的に影響を与えた作品である『続・荒野の用心棒』は含まれていないものの、「ドル3部作」という西部劇の名作達が、劇場で観られる貴重な機会がちょうど訪れている（※2024年4月現在）

「太陽を使う」という特徴は、現代では「移植がしにくい」という状況にも繋がった。そのため残念ながら、投稿日時点ではGBAとGBA対応ハード以外の環境でプレイをすることは難しい

しかしながら、ハードルが高いことは承知の上でも、機材を集め、GBAのソフトをゲーム本体に刺し、外に出て太陽を探し求めながらプレイしてみて欲しい、そんな作品である

ボクタイという作品は、自分の人生において少なくない影響を与え、気付けばもう何時間プレイをしたか分からない

だが胸を張って、「今からもう一度やっても面白い」と言えると思う

最後に、小島監督は現在制作を進めている新作ゲーム『OD』について次のように語っている

ボク自身は引き続きボクタイをまだ遊び続けると思う

一方で、ボクタイの何かしらのエッセンスが現代でも息をし続けているだけでなく、何かしら形を変えて世に出てきてくれることにワクワクしてしまう

小島監督にとってもボクタイが「よい作品」であったら良いな（あわよくばその要素が次回作に見出せたら良いな）、とはいちファンの厄介な想像である

小島監督自身も「最も実験的」と称する『ボクらの太陽』、手に取ってみてはいかがでしょうか

プレイ環境を整える手間を越える体験を、きっと与えてくれるはずです

攻略本とカセット

【カセットと攻略本（24/04/10撮影）】

p.s. 書いてみるにあたって、改めて「なんでこのゲーム好きなのだっけ」を振り返らせてくれた『推しブロ！』企画に感謝を！

p.s. 企画の対象である桜川モナミさんのオススメテーマを一切無視した内容になってしまいました。ご了承ください

【桜川モナミ】発売21年目から始める『ボクらの太陽』

【企画用】推しブロ！第4弾

桜川モナミ

推しブロ

ボクらの太陽

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Mygame8pp

ボクらの太陽懐かしい！集光ギミックが独特で楽しいんですよね。夜間でのプレイは太陽がない上にモンスターたちの脅威があがるんですよね。
コロコロコミックの漫画版も楽しかった記憶があります。
攻略本には映画解説が記載されてるんですね。そこからボクタイのキャラやストーリー背景を読み解いていくのも楽しそうです。

普段はnoteで主に見た映画などの視聴した作品の感想を書いています。また、稀にプレイしたゲームや作成したプラモデル、買ったものや行ったところなど雑多に感想を投稿しています。

keishikiryu

ゲームへの愛が随所に感じられる素敵な文章です……🥹✨
制作した方が影響を受けた作品の数々や「太陽ありきの作品だった」という外的要因もしっかりと押さえてくださり、なぜ太陽を使うゲームなのか？を知るためにプレイしたくなってきました……！！

最高の作品は、いつだって色褪せないんだ！！

#個人勢VTuber ¦ あなたとゲームを楽しみたい！ ゲーム制作を趣味でするゲーマー猫🐈 ¦ 🎮YouTubeとTwitch🌸 ¦ 気軽にモナミンって呼んでね✨ ¦ 普段はラグドールのモナ様（♂）とソマリのソフィー様（♀）の従僕  ¦ 2021/12/10ｰ