坂道のぼるさんに教えたいのはウマ娘！ウマ娘の推しをどうやって選べばいいのか分からない！そんなあなたと道しるべさん達へ送りたい、そんな記事。

まずは、説明する必要はないと思いますが、念のため。

サイゲームズがリリースしている「ウマ娘　プリティーダービー」に登場する、馬の耳と馬の尻尾（つまりポニーテール！（ここ個人的に重要））を持った、一見するとそれ以外はごく普通の少女たち。

たまに、明らかに逸般的な子もいますが、中身は至って普通の人間の女の子と同じように憧れを持ち、夢に向かって努力する運動部少女……ではあるが、明らかに、文字通り、人間とは「馬力」が違うという設定がされています。キタサンブラックはサポートカードのイベントでトラック持ち上げますし、なんなら練習でみんな巨大なタイヤを曳いたりします。

そして、メインストーリーや個別の育成ストーリー的に、史実とリンクした運命を背負わされている少女たちです。例として挙げるなら、血統的にマイナーなセイウンスカイ、逆に超良血統のキングヘイローが特に分かりやすいのではないかなと。

そんな彼女たちを史実とは違う運命に辿り着かせるのが、我々トレーナーの仕事となります。（その辺はメインストーリーのスズカの章が分かりやすいかと）

余談にはなりますが、史実通りの運命を辿るアニメと漫画版は、プリティーダービーとは名ばかりの、超激アツでカッコイイスポーツ漫画、アニメなので、そちらも是非！

さて、そんな「ウマ娘」ではあるが、まあ、みんな可愛い。

容姿もよければ、性格も史実にリンクしていたり、何より勝負服が史実の勝負服のデザインをうまく落とし込んだ魅力的な勝負服なのが何より素晴らしい。

そう思えるあなたは競馬中級者以上の方です。

今すぐブラウザバックして、ちゃんとした攻略ブログ系を漁るのです。

「ウマ娘」を始める大体の方は、競馬全く知らなかった勢から中級者くらいまでの方だと思うので、「人気だから始めてみたけど、推しの子不在です！」という方も多いのではないでしょうか？

これは仕方ない、みんな可愛いもの。「この子気になって始めました！」じゃないと、目移りしちゃいますよね。分かります。

史実の競馬実況には、宝塚記念のTV放映開始時の「今年もあなたの、そして私の夢が走ります」という杉本清元アナウンサーの名（迷）実況がありますが、「これを書いているあなたの推しは誰なのさ？」とお思いの方もいると思うので言わせていただきます。

私の推しは「メジロドーベル」です。これは幼少期の競馬中継の記憶からきているので、覆しようのない推しです。

最近だとパンサラッサとコンビを組んでいた吉田豊騎手（弟が吉田隼人騎手。落馬の影響で容体があまりよろしくないとの記事を読んでいるので、気が気じゃない部分が有ります）の若手時代にコンビを組んで、G1を5勝（当時としては牝馬の最多勝利）をした名牝メジロドーベル。

私は祖父の影響で競馬を観始めたタイプの人間ですが、祖父はよく「この上に乗っている人はな、隣町出身で凄い努力をした人なんだ」と、吉田豊騎手を応援していました。その意味を知ったのは、私が大きくなってからで、彼が「西の武豊、東の吉田豊」と呼ばれるようになるまでの話については、今回の話とは関係がないので、各々調べてもらえると助かります。

そんな祖父の影響もあって、幼少期の私は自然と吉田豊騎手が乗るメジロドーベルが好きになっていったわけです。（あとは文脈から分かると思いますが、地元が茨城なので、私は物凄く美浦トレセン所属のウマ娘、実馬贔屓だったりします。今年もルドルフ以来の美浦トレセンの牡馬三冠馬は出ませんでしたね……）

これは最早、みんなを競馬沼に落とすしかないレベルの話にはなりますが、落ち着いてください。大丈夫、怖がらないで。

私だってそんなに長く競馬を観ているわけでもなく、何なら「沈黙の日曜日」がショック過ぎてしばらく競馬観れなかったくらいの人間ですので。

まず、これはひとつの定番ではないかと思います。

勝てばシンボリルドルフ以来の三冠馬がかかるミホノブルボンを制した菊花賞、勝てば同一G1３連覇がかかるメジロマックイーンを制した天皇賞春。その戦績からヒール扱いされ、職人ともいえる名騎手的場均騎手（現調教師）とのコンビで「黒い刺客」ともいわれるライスシャワーですが、それ以外の戦績は挫折の連続ともいえる通算25戦６勝（うちG1は菊花賞、天皇賞春２回、G2も日経賞のみ）。掲示板外に沈んだ回数も８回。

G1をひとつでも制したら凄い世界で、３回もG1を制しながら、いつも自信なさそうなライスの性格は、こういう「勝たないといけないレース（中距離戦や有馬記念など）で負けることが多かった」部分も強く出ているのではないでしょうか。

ナイスネイチャの性格も、この「勝ちきれない」という部分が結構出てきていると思います。

そう、戦績が性格にリンクしていることが結構あるのです。

最近だと、オルフェーヴルやジェンティルドンナ、ヴィルシーナなんかはまさにその傾向にあるかと。（ヴィルシーナの場合、後述する項目も関係してきますが……）

○○って子、どんな成績だったんだろう？と思った君は、Wikipediaかnetkeibaのサイトで調べてみるといいと思います。

こんな成績なのに、こんな子なの！？というギャップから好きになることも？（ハルウララに至っては、113戦0勝なのにすごく前向きないい子ですし）

史実のエピソードから推しを選ぶ

生まれてすぐに母を亡くし、乳母代わりの重種馬の乳を飲んで育ち、ニュージーランドから来ていた担当者（アニメ版のお母ちゃん）に育てられたスペシャルウィーク。

無敗の3冠馬シンボリルドルフ、その息子である無敗の二冠馬トウカイテイオーの関係。そのトウカイテイオーの栄光と挫折。（これはアニメ2期でも描かれましたね）

同期の三冠馬・天衣無縫なミスターシービーと後輩の三冠馬・絶対王者のシンボリルドルフを打ち破って日本馬初のジャパンカップ王者となったカツラギエース。

メジロライアンの子であり同期のメジロドーベルとメジロブライトの関係と、さらにその2頭の同期であるサイレンススズカやタイキシャトル、シーキングザパールの関係。

エアグルーヴとその母ダイナカール（ストーリーでは母として登場）の関係や、キングヘイローの母グッバイヘイロー、父ダンシングブレーヴという超良血統背景から来るストーリー。

常に貴婦人ジェンティルドンナの2着であったヴィルシーナ。

正直、挙げていくとキリがないです。スペシャルウィークの同期たちだけでも、史実のエピソードを書いたら小説1本分くらいの文字数になると思われます。

しかし、だからこそ、「この子だ！」って思える子を見つけられる人も多いと思います。ちょっと気になるな、ってウマ娘は、Wikipediaなどを一度読んでみることをお勧めします。

いくつか面白？エピソードとして挙げると、マチカネタンホイザはアニメなどでしょっちゅう鼻血を出していますが、これも史実で鼻出血で出走取消になったことが元ネタです。さらにタンホイザの場合は飼葉に紛れた蜘蛛を食べたせいか蕁麻疹が出て出走取消になったエピソードも細かく拾っていくウマ娘運営さんなので、予習してからストーリーに挑むと、「これ、あの出来事がモデルか！」となることもあります。

ちなみに、ブライトに関しては、複数頭で育成すると置いて行かれてしまう、全く期待されていなかったデビュー戦で、1800ｍを2000ｍのタイムで勝利したことが、おっとりした性格と内に秘めた闘志に、ドーベルに関しては、なかなか折り合いが着かない性格が時折空回る性格に反映されているのかなと。

これはもう、筆頭ゴールドシップとスイープトウショウかなと。

史実もゲームと違わぬ破天荒さ、馬主すらもっとはっちゃけさせていいと言わしめたゴルシ君。ゲートには入らない、走り出してもやる気を出さない（なんなら途中でやる気なくす）、でもいざという時は強い。

アニメ版だと急に真面目になったり、ゲームのメインシナリオでもチームの潤滑油になろうとしたりする辺りも、実は紳士な一面があるからこそなのかな？と思っています。

スイープトウショウはスイープトウショウで、主戦騎手の池添謙一騎手に「彼女にしたいですか？」との質問に「いやぁ」と苦い表情で答えるくらいのワガママぶりは史実通り。ゲートには入らない、酷い時は本馬場入場してそこで立ち止まることも。（ちなみに、スイープトウショウのストーリーに出てくるお父さんは、どことなく池添騎手っぽいです）

史実の性格は調べると、これもまた沼（優駿とかGarippoとかを漁り始める）なんですが、某絵師さんが漫画にしてくださっているので、そちらで確認するのもいいかな？と思います。

ぶっちゃけここで書くより、某絵師さんの漫画を見てほしい！とすら思いますが、これも推し選びでは、結構重要なポイントなのかな？と思います。

親子関係（ルドルフとテイオー、キングヘイローとカワカミプリンセス、スペシャルウィークとシーザリオなど。ちなみに、母は基本的に史実通りなので、母子の組合せはまだいません）、爺孫関係（バクシンオーとキタサンブラック、メジロマックイーンとゴールドシップなど）、最近だと婆孫関係（エアグルーヴとドゥラメンテ）のような血統からくる関係で推しを選ぶのもいいかもしれません。

メインシナリオだと、マックイーンとゴールドシップのやり取りはとてもいいものがありますので、そういったところから両方を推してみるアプローチです。

他にもライバル関係（ミホノブルボンとライスシャワー、ドゥラメンテとキタサンブラック、ジェンティルドンナとヴィルシーナなど）から推しを見つけてみるのもありだと思います。それこそ、98年クラシック組のスペシャルウィーク達、99年クラシック組のテイエムオペラオー達という大きな括りで見てもよし。

史実のエピソードや戦績を見て、「この組み合わせ尊い……！」と思ってコンビ、トリオで推す、そしてゲームの関係性で脳を焼かれる。そういう選び方もありだと思います。

ありがたいことに、関テレさんとJRA公式さんが過去のG1レースや名レースをYouTubeのチャンネルにアップロードしてくれています。

大雨の中で圧倒的な強さを見せたタイキシャトルの安田記念、田んぼみたいな馬場で死闘を繰り広げたキタサンブラックとサトノクラウンの天皇賞秋、天皇陛下に最敬礼をしたM.デムーロ騎手とエイシンフラッシュ、アニメ２期でもあったツインターボの大逃げレースを実際に観ることができるのです。

実際のレースを観ると、また違ったこと（実況や騎手との相性）が見えてくるので、そこから「この子いいかも！」となる可能性も大いにあるのではないでしょうか？

結びになりますが、ゲームで推しを見つけるというのは、ビジュアルや性格からという方がほとんどだと思います。

しかし、「ウマ娘」は史実があり、実馬がいて、それに関係するエピソードや人物がいて初めて成り立つゲームとなります。なので、たまには別の視点から推しを探してみるのも、色々な発見があって楽しいと思います。

そして、この推し探しを参考にして、これを機に、競馬を観てみようかな？と思えるようになったあなたに、２つ注意があります。

・馬券は二十歳になってから！楽しめる範囲の金額で！！

・モデルがいて、まだ存命の実馬がいる作品なので、多方面に迷惑をかけないように注意すること！

何の画像もない、文章だけ5,000字近く書いた散文をここまで読んでいただき、ありがとうございます。

あなたのウマ娘ライフがよきものとなるよう祈念しまして、締めさせていただきます。

【坂道のぼる】ウマ娘と史実から考える推しへのアプローチ



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