拡大を続けてきたポケモン世界ポケモンというコンテンツが生まれて20年、これまでその世界と、そこに生きるポケモンたちは、常に拡大を続けてきた。あらゆるものは成長・拡大を続けるというのは近代が産んだ神話の一つで、それは現代におけるほとんどあらゆる

拡大を続けてきたポケモン世界

ポケモンというコンテンツが生まれて20年、これまでその世界と、そこに生きるポケモンたちは、常に拡大を続けてきた。

あらゆるものは成長・拡大を続けるというのは近代が産んだ神話の一つで、それは現代におけるほとんどあらゆるエンタメ系のコンテンツに適用される。シリーズを重ねたコンテンツは、常に新しい要素、追加された要素を求められる。

コンテンツは市場に受け入れられる限り野放図に拡大を続け、それはユーザー自身がその重みに耐えられなくなるまで続く。そして最後にはバン！風船が萎むように作品世界そのものが消失する。つまり市場から拒絶されるのだ。

ポケモンというコンテンツに話をもどすと、これまでおよそ20年にわたって、ポケモンの数は増え続けてきた。ポケモン世界はプレイヤーの欲望に応じて広がり続け、あらたな地方が増えるたびに新たなポケモンが登場した。初期には151匹だったポケモンは、現在は900匹を超えている。

ポケモンはどこまで増えるのだろう？誰もこの状況に恐怖を覚えないのだろうか。中学1年生でもわかる一次関数に則って計算しても、次の20年でポケモンの数は1500匹を越える。そこには開発費などの問題も絡むだろうが、それ以前に、登場キャラが1500にも達するゲームをどんなプレイヤーが好んでやりたがるだろうか？

新たなコンテンツが常に新たな要素を求められるということについては、リメイク作品などでも変わらない。例えばかつてHGSSが好評をもって迎え入れられ、BDSPが強い不満の嵐に見舞われたのをみても分かるだろう。

BDSPと同時期に発売されたレジェンドアルセウスは、そうしたコンテンツの拡大に対する一つの回答だ。もっともこれは、これ以前のポケモンGOなど……

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